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2013年8月01日AM11時58分更新

ギザギザの光が見える!片頭痛(偏頭痛)の前兆・閃輝暗点とは?


閃輝暗点

閃輝暗点または閃輝性暗点は、片頭痛(偏頭痛)の兆候として現れる視覚的な症状のことです。

閃輝暗点の見え方

多くの場合は高速に点滅するジグザグの光の帯のようなもの(この光の帯は要塞スペクトルとも呼ばれます)が見えるとされています。しかし閃輝暗点のパターンは無数にあり、一つに限定されません。

筆者も閃輝暗点の発作が起きますが、筆者の場合は高速に点滅するジグザグの光の帯が見える前に必ず、視野狭窄(見える範囲が狭くなる)と視野欠損(視野中央がボヤけて見えなくなる)を伴います。片頭痛(偏頭痛)の発生には10%~30%の割合で前兆が現れるとされていますが、閃輝暗点は典型的な、片頭痛(偏頭痛)の前兆と言われています。

筆者の場合

まず最初に視野の下方がぼやけ始めます。そのぼやけが拡大し視野中央に達します。視野中央の物体は見えているのに見えないような状態になります。文字などは顕著に読めなくなります。大体10分ほど視野狭窄と視野欠損が続いたあとに、決まって右視野上方に小さい虹色の光の帯の点滅(要塞スペクトル)が現れます。

通常の視界

通常の視界

視野欠損が起こる

視野欠損が起こる

高速に点滅する光の帯が見える

高速に点滅する光の帯が見える

この光の帯はだんだんと大きくなり、湾曲し、弧を描くような形になっていきます。出現からおよそ20分~30分で光の帯は視野の外へ消えていきます。この後に、かなり辛い片頭痛(偏頭痛)に襲われるのが大体のパターンとなっています。筆者の場合は大体年に2回~3回くらい閃輝暗点を伴う片頭痛(偏頭痛)に襲われます。三カ月に6回という時もありました。

かなり辛い頭痛へと進行

閃輝暗点を前兆とする片頭痛(偏頭痛)は非常に辛いことで知られ、かなりの苦しみを伴います。吐き気や嘔吐を伴い、寝ても立っても頭が痛く、痛みで眠ることができません。平衡感覚が鈍くなりふらつき、音や光や匂いに敏感になり、ちょっとした環境音や環境光で痛みが悪化したりします。通常はこの状態が8時間以上は続くと言われています。筆者の場合は閃輝暗点を前兆とする頭痛になるとおよそ24時間は上記のような症状が続きます。長い場合だと72時間(3日)程度続く場合もあるとされています。

閃輝暗点の原因

閃輝暗点の原因は完全には解明されていません。片頭痛(偏頭痛)の前兆として現れることが多いことから、片頭痛(偏頭痛)の発生原因に端を発しているのはほぼ間違いないようです。現在では片頭痛(偏頭痛)は脳機能不全が原因であるとする説がもっとも有力です。

何らかの原因で大脳皮質の神経細胞(ニューロン)の過剰な興奮が起こり、その抑制状態が波のように皮質を伝わる現象を「皮質拡延性抑制」と呼びます。現象が波のように皮質を横切り移動することで、神経細胞(ニューロン)の制御(神経伝達物質など)に乱れが生じ、三叉神経系に対しての刺激となる為に頭痛に発展するのではないかと言われています。閃輝暗点が起きるのは、波が視覚領域を横切り移動するときに起きるということで説明できるとされています。

閃輝暗点の治療・予防・注意点

基本的に現時点では閃輝暗点を治療することはできないとされています。また上記で述べたようにメカニズムが解明されていない為に予防薬も存在していません。また閃輝暗点は年齢とともに解消されていく事が多いといわれています。30代ころに多く(片頭痛は女性に多いとされるが、閃輝暗点は男性に多いと言われています)中年以降では少なくなるとされています。

食べ物が誘発因子?

チョコレートやワイン、チーズなどが誘発因子となると言われますが、科学的に証明されているわけではなく根拠に乏しいとされています。しかし、例えば個人的にワインを多く飲んだら頭痛になるなどの経験則は、個人的には頭痛予防になるので、科学的に証明されているかは別として、避けるべきだと思うものは避けて構いません。

グルテンは片頭痛(偏頭痛)の誘発因子

グルテンは数少ない科学的に誘発因子として知られている食べ物です。小麦、大麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、小麦粉を水で練った、麺類やパンなどに含まれます。筆者は糖尿病から糖質制限食(糖質を制限する為、麺類やパンは食べない)をおこなっていますが、確かにそれ以後、閃輝暗点、片頭痛(偏頭痛)が起きていません。因果関係があるかどうかは証明できませんが、個人的な実感はあります。

処方される薬

閃輝暗点を医者に相談すると大抵は片頭痛(偏頭痛)の話になるかと思います。その為、閃輝暗点に対しての薬ではなく片頭痛(偏頭痛)に対しての薬を処方される事になると思われます。筆者の場合はマクサルトという薬が処方されました。マクサルトはセロトニン作動薬とよばれ、セロトニン受容体に直接作用し血管の拡張を抑制して痛みの症状を緩和する作用があるとされます。

マクサルト

しかし筆者はほとんど効きませんでした。片頭痛(偏頭痛)の原因が特定されていない為に、セロトニンや血管拡張が原因ではない場合、セロトニン作動薬は効かない場合もあります。また片頭痛(偏頭痛)の薬は飲むタイミングによっても効き目が変わる場合があるようで、基本的には前兆が現れたら服用するのが良いようですが、筆者の場合はあまり当てにできない状態です。

正直なところ、閃輝暗点が来た場合、すぐに後頭部を強く揉んだり、固いもので後頭部をコンコン叩いたりすること(いずれも視覚症状が収まるまで)で、そのあと訪れる頭痛がかなり軽減されることを知ってから、ほとんど薬を使っていません。この方法は医者の指導ではないので、正しい対処ではなく、個人的な経験則に基づくものですのですから万人に効くものとは思えませんが、筆者の場合は顕著に頭痛が緩和される為に最後の手段として行っています。

閃輝暗点と脳梗塞

閃輝暗点が起こるが、頭痛に発展しない場合があります。筆者も5回に1回くらいは頭痛に発展しない場合があります。頭痛に発展しない閃輝暗点は稀に脳梗塞や脳腫瘍が原因となっている場合があるとされます。筆者の場合も気になり、一度MRI等で精密検査を受けましたが、異常は認められませんでした。しかし年齢によって状態は変化していきますので、定期的な検査が望ましいでしょう。

余談ですが、芥川龍之介は閃輝暗点を伴う片頭痛(偏頭痛)を経験しているようで、小説「歯車」に書かれる主人公が見る歯車は閃輝暗点のことではないかといわれています。