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2013年12月21日PM9時39分更新

超音波とはなんぞや?


超音波とはなんぞや?

超音波とよく聞くことがありますが、実際にはどのようなものなのでしょうか?

超音波の定義

超音波には明確な定義は存在しません。しかしながら「20kHzを超える聞くことを想定しない音、もしくは弾性波」というのが一般的な解釈になります。人間の耳はおおよそ18kHz程度まで聞き分けることができます。それ以上の周波数になると年齢差や個体差で聞こえ方に違いが出てきます。聴覚範囲に優れている人は20kHzを超えた音も聞こえる場合があります。

よくモスキート音と呼ばれる20kHzに近い高い音を聞き分けられるかで聴覚年齢を図る事がありますが、子供は聴覚器官が大人より優れており、30kHz程度まで聞き分けられる場合もあります。

超音波は振動なので振動を媒介する気体・液体・個体すべてに伝わります。媒介する物質にもよりますが通常では「気体<液体<個体」の順番で伝わる速度が速くなります。空気中では秒速約320mですが、水中では秒速約1500mに達します。均一な素材の中では均一に伝わっていきますが、より固い場所があると反射する性質があります。

反射の性質はレーダーのような用途に向いているので超音波は魚群探知機や非破壊検査などに使われています。また超音波は振動数が高いのでその振動数を使い、研磨、穿孔、溶接、洗浄などにも幅広く用いられており、とても使用範囲が広いと言えます。

超音波を用いるエコー検査の仕組み

我々に身近なものでは、医療で動脈硬化や脂肪肝などを調べるエコー検査というものがあります。その仕組みをまとめてみました。

体に押し当てるプローブという筒先から超音波パルスを発生させます。パルスとは「短い出力」と考えてください。エコー検査では超音波をずっと出しているのではなく、ちょっと出して体の中に伝えているのです。体の中を伝わった超音波は指向性が高いですから、拡散することなく一直線に伝わります。なにもなければそのまま抜けていきますが、なにか固いものが有ったり、素材が違いうものがあると反射して戻ってきます。その反射した超音波をプローブで受信します。

エコー検査の仕組み

エコー検査の仕組み

体の中で超音波が伝わる速度は秒速1530mとされています。つまり超音波パルスを発生させてから、反射を受信した時間の間隔を計算すればどの距離(深さ)で反射してきたかがわかります。この時反射してきた超音波が強いほど白く、弱いほど黒くした場合、一本の白黒でできたの線ができることになります。これがエコー検査の一本の走査線となります。

あとは少しずつ位置を変えながらパルス発信、受信、計算を行い走査線を増やしていきつなげていくと画像になっていきます。この画像が断面図となり、体内の様子を窺い知れることになるのです。周波数の変化やパルスを変化させたり、さまざまな計算を用いることで、多様な画像を得ることが可能になっています。

まとめ

イルカは超音波で交信しているといわれますし、コウモリは超音波レーダーで障害物を判断し、暗闇で飛ぶことができます。超音波を活用している動物はまだ多数います。超音波技術は自然界に限らず医療や産業をはじめ人間社会にも無くてはならないものになっています。現在では数GHzもの超音波を発生させることもできるそうで、今後も超音波の用途は広がっていくものと思われます。