2013年9月10日PM7時04分更新

メタボリックシンドロームとは


メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームとは

内臓脂肪型肥満とともに高血圧、高血糖、脂質異常症のうち2つ以上を併発した状態をメタボリックシンドロームと言います。内臓脂肪型肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症の個々のリスクはもちろん複合的な発症は将来の動脈硬化や心臓血管疾患罹患の可能性を高くすることになります。

健康リスク

1950年代には統計学上のデータから肥満男性の心臓血管疾患が多いことが分かってきていました。1980年代~1990年代にはインスリン抵抗性との関係性も含めて肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症の心臓血管疾患への影響の研究が進みました。1998年にはWHOがメタボリックシンドロームの診断基準を発表し一般にも認知度が上がりました。

診断について

当初メタボリックシンドロームの診断には腹囲が診断基準として用いられていました。しかし代謝的には肥満(隠れ肥満)の人もインスリン抵抗性を持ち高血圧、高血糖、脂質異常症を併発しているデータもあることから、内臓脂肪面積が診断根拠とはならない可能性もあり、2008年にはアメリカの機関から腹囲条件を除いた国際統一診断基準が発表されました。

腹囲

日本では2008年から厚生労働省が行う特定健診・特定保健指導でのメタボリックシンドローム診断(日本肥満学会提唱)に腹囲が用いられていますが、腹囲条件に当てはまらない隠れ肥満の人はメタボリックシンドロームと認定されないなど問題も指摘されています。

症状

メタボリックシンドロームの場合、痛みなどの自覚症状はほぼ皆無で、状態が悪化していることに気がつけない場合が多くあります。自分が肥満であるという自覚はあったとしても、ほとんどの場合、健康診断などの客観的な検査で指摘され、初めて自分がメタボリックシンドロームであることを知ることがほとんどです。高血糖を併発した場合は多飲多尿などの自覚症状(糖尿病の自覚症状)が出る場合もありますが、苦痛とまでは言えないため、治療意思に欠けてしまうという側面があります。

その為、メタボリックシンドロームと分かっていながら症状が深刻になるまで改善や治療開始をしない場合や、治療を開始しても途中で放棄してしまう事が多いと言われています。これはメタボリックシンドロームの改善・治療は生活習慣の改善による肥満解消が目的であり、もともと当人は自覚症状に乏しい為、治療意思に欠けるのに対し、長期間の減量や食事制限や運動などが主となる為に継続できなくなることが挙げられます。

投薬が平行して行われる場合もありますが、高血圧に対しての降圧剤のように一時的には血圧を下げられても、肥満の解消がなければ本当の意味での血圧の正常化が無いように、投薬でメタボリックシンドロームが治る事はありません。(重度の肥満の場合、食欲抑制剤などを使用して積極的に肥満解消目的の投薬を行う場合もあります。)

治療・改善

前述したように、肥満解消が最優先事項となります。食事制限や運動の実施など生活改善が主体です。また高血圧や高血糖、脂質異常は単純に減量しただけでは改善しない場合もあるので(遺伝要素や個体差があるため)個々の症状や度合いによっては投薬治療を平行する場合があります。また酒や煙草などの嗜好品も止める、量を減らす必要があります。煙草に関してはメタボリックシンドロームに関わらず、動脈硬化の単体要因として挙げられる為、できる限り禁煙する努力が必要です。

改善

これらの生活改善は精神的な強さや継続力が必要であり、ともすれば惰弱な肥満者にとってはハードルが高いと言わざるを得ません。その為、家族や友人等に精神的なバックアップ(励ます、一緒に運動する等)の協力を仰ぐ事も有効です。また民間のダイエットトレーナーに運動方法や食事制限方法を教わることも継続や改善に関してモチベーションを保ちやすい場合があります。

健康リスクの指標としてのメタボリックシンドローム。将来の動脈硬化や心疾患などを防ぐ為に有効に活用したいものです。