2013年7月30日PM12時13分更新

ラジオのFMとAMの違いって?


AMFMのちがい

変調・復調とは

AMとFMの違いを知るために変調と復調に関して簡単に知っておきましょう。変調とは電波で何らかの情報を送るときに電波をどのように加工(調子を変えるか)と言う意味です。ラジオでは音声を送る事になりますが、音は波形で表すことができます。その為電波のどこかの部分に音の波形の情報を仕込むことができれば、電波で音を伝える事ができます。もちろん受信側では電波から音声を取り出すことができなければなりませんが、このことを復調といいます。AMとFMはこの変調・復調の方式のことです。

AMは振幅変調方式

AM(amplitude modulation)では送ろうとしている音の波形の強弱を電波の強弱で再現して伝えます。情報を送る電波の事を搬送波といいますが、AMの場合、搬送波の波形は音声と同じになります。音は空気を伝わりますが、AMでは電波をつかってそのままの形で音を伝えています。原始的ですが原理が簡単なので100年以上の歴史があります。

AM方式

ただ電波の強弱で伝えている為に、何らかの理由で強弱が崩れた時は雑音が発生しやすい方法とも言えます。二つ以上の電波が重なって受信された場合は強弱が混ざることになってしまいますので混信して内容が分からなくなってしまいます。AM放送は音が悪いと言われてしまうのはこの辺の事情があるためです。

その為AM放送は音の品質が多少失われても聞き取れれば構わないニュース、トーク番組、スポーツ中継や道路交通情報などが多く放送されています。また送信や受信の仕組みが単純でコストが掛からない事が利点で、発展途上国などでも放送手段として用いられることが多いです。AM放送は中波という電波を使って放送されていますが、この電波の特性上、比較的広範囲をカバーできる事や、帯域に多くのチャンネルを置く事(放送局ごとの周波数の間隔狭くてすむ)ことも利点として挙げられます。

FMは周波数変調方式

FM(frequency modulation)は電波の強さは一定で、周波数を変化させて音を伝える変調方式です。つまり粗密で情報を伝達するということです。周波数が高い、周波数が低いという粗密を連続して作ると波形を表すことができます(周波数の高いところは波形の振幅が大きいところに対応し、周波数が低いところは波形の振幅が小さいところに対応するといったような)理論自体は1920年代にはありましたが、実用は1930年代後半で、日本では様々な事情もありラジオ放送としての本放送は1970年代に入ってからとなっています。

amfm03

電波の強弱で情報を伝えている訳では無いため、電波振幅への変化(雑音など)の影響を受にくい性質があります。また電波強度に差があると弱い電波の方はなかったこと(マスキング)にされ、復調(電波から音声を取り出すこと)されない為、混信しにくい特徴があります。(一般放送ではこの特性が利点だが飛行機などで地上の管制との交信でFM方式が使用されないのは、弱い電波の交信は消えてしまうので気がつけないという事情がある)

これらの事からFMではクリアに音声を伝える事が出きるため、音がよいとされます。その為FM放送では音楽番組や音声ドラマなどより音質が求められる番組が多く放送されています。FM放送は超短波という電波を使っていますが、この電波は比較的狭い範囲にしか届かない為、県下レベルくらいの地域に対する放送内容が多い状態です。

AMとFMどちらがいいのか?

広い範囲で受信できるAM放送、音質のFM放送とお互いの利点があり、どちらが優れているという訳ではありません。また上記に挙げたように欠点もあり、使用する立場から欠点が利点に利点が欠点に変わる場合もあります。FM放送の方が技術的には進歩しているものですが、山の多い日本では山間部などでFM放送がまったく受信できない場合も多く、AM放送の意味は十分にあります。