2013年8月06日PM1時07分更新

【角質化】なぜかかとや肘は硬くなるのか


角質化

皮膚の素材ケラチンについて

人間の細胞にはケラチンという、たんぱく質が存在しています。ケラチンには硬さにおいて種類があり、大きく分けると軟質ケラチン(皮膚など)と硬質ケラチン(髪や爪など)となります。もともとケラチンは角の材料といったような意味があります。ケラチンは細胞内で細胞の核を固定させる骨格としても使われる丈夫なたんぱく質です。ケラチンのことは日本語で「角質」と言います。角質化にはこのケラチンが深く関わっています。

ケラチンでできている

人間以外の動物にもケラチンは存在しています。爬虫類や魚類の鱗、鳥のくちばし、牛やサイの角などはケラチンからできています。サイの角は全体がケラチン(角質)でできていますが、とても丈夫で、2トンを越す重量のサイの喧嘩(角を使う)にも耐えます。またサイの皮膚は硬質化しており、これもケラチンが理由ですが、動物の中でもっとも硬い皮膚と言われ、肉食獣の牙が通らないほどです。

角質細胞ができるまで

皮膚は絶えず生まれ変わっています。基底細胞と呼ばれる細胞から皮膚になる細胞が分裂して生み出されます。生まれた細胞は状態を変えながら外側に移動していきます。最終的には皮膚の一番外側の角質層に達すると角質細胞とよばれることになります。角質細胞は生命反応がなくいわば死んだ細胞です。細胞核はなく細胞内の多くがケラチンで満たされていて硬くなります。

皮膚の構造

角質細胞は役目を終えると垢としてはがれていきます。なぜ死んだ細胞が一定期間、張り付いていられるかというと、細胞間には主に脂質からできた接着剤のようなもので満たされているからです。煉瓦を積み上げるときに間にモルタルなどを盛って接着剤としますがそれに似ています。通常だと角質層は数十ミクロンですが、足の裏では数ミリに達します。

刺激が皮膚を硬くする

外界からの刺激や衝撃を一定期間受けつづけると、角質層が強化される場合があります。たとえばたこやうおのめなどはその典型です。かかとや肘が硬くなるのも、多くは外界刺激を受けやすい場所だからと言えます。肘は腕の曲げ伸ばしをするときに必ず刺激を受けます。例えば机に座っているとき肘を付いたりしている場合は体重を支える起点となっておりこれも刺激となります。

またかかとでは常に体重を支える場所であること、裸足であれば外界に直に触れる場所ですし、靴を履いていても擦れる場所でもあります。こういった刺激が多い場合に角質層が強化され厚みが増すのです。

病気等の可能性とケアについて

上記で角質細胞の間には脂質からできた接着剤のようなものがあると説明しましたが、この脂質は保湿の役目も果たしています。何らかの理由でこの脂質が少ないと水分が少なくなりとても硬い角質となります。その為クッションとしての役目が十分ではなくなり、さらに角質化が進んでしまいます。

異常に角質化がすすんでいると角化症となる場合があります。角化症状になると、水分の少なさからひび割れなどが置き、まだ生きている細胞まで傷が達し、出血してしまう場合や痛みを伴う場合もあります。そういった傷から感染症になる場合もあるので注意が必要です。

異常に角質化には角化型の水虫の可能性もあります。白癬菌の感染で足の裏が全体的に硬くなり、シワが増え、皮膚が捲れたり、白っぽくガサガサしたりしますが、かゆみがないために水虫だと気がつきにくい場合があります。角化した皮膚ははがれ落ちやすく、はがれ落ちた皮膚で菌は生きつづけるため、家族などに感染させてしまう可能性があります。

もし、角質の厚みなどに不安を覚えるのであれば、一度医師の診断を仰ぐことをおすすめします。また角質化した皮膚を削る行為がありますが、これは一時的に(とくに精神的に)状態は緩和しますが、削り取る行為自体は皮膚にとって外界からの刺激になりますので、根本的な改善に至らないばかりか、悪化させる場合もあります。

どちらかと言うと外界からの刺激に対しての対策(靴を選ぶ等)を行ったり、新陳代謝を高める為に食事や睡眠などに気を配ることが必要です。通常範囲の角質化ならあまり神経質にならずにいるのがいいでしょう。