2013年9月10日PM7時03分更新

脂肪燃焼を目指すなら知っておきたいカルニチンの働き


カルニチン

カルニチン(L-カルニチン)は脂肪燃焼に関わりのある物質として知られており、サプリメントなどでも売られていて、知名度の高い成分です。しかしどのような働きで脂肪燃焼効果があるのかは分からない人も多いのでは無いでしょうか?カルニチンの働きについてまとめてみました。

カルニチンはミトコンドリアと関連がある

細胞内にはミトコンドリアという細胞小器官(細胞内にある独立した機能を有する器官)があります。ミトコンドリアの役割はいくつかありますが、もっとも重要なのは、エネルギーを生産することです。ミトコンドリアでは主に糖や脂肪を原料にエネルギーが作られます。カルニチンはこのミトコンドリアとの関連性が深い物質なのです。

脂肪がエネルギーとして使われる工程とカルニチンの役割

脂肪を燃焼するにはミトコンドリアまで到達しなければなりません。まず全身にある脂肪細胞でリパーゼという酵素によって中性脂肪が加水分解され、脂肪酸とグリセロールに分かれます。脂肪酸は血中に放出され血流にのって全身の細胞へ運ばれていきます。エネルギー源を必要とする細胞は血流に乗ってきた脂肪酸を細胞内に取り込みます。

そして細胞内に入った脂肪酸をミトコンドリアまで運ぶ役目を担っているのがカルニチンなのです。実際にはカルニチンは筋肉細胞にそのほとんどが存在しています。ですので筋肉細胞内でミトコンドリアに脂肪酸を運搬していると言った方がより正しくなります。

カルニチンはキャリアー

カルニチンそのものが脂肪を燃焼させる働きを持っているわけではなく、脂肪をエネルギーに変える場(ミトコンドリア)に運ぶキャリアーの役目を果たしているのです。

もう少し詳しく説明すると、脂肪酸は細胞内で酵素が付き、一時的に脂肪酸アシルCoAという状態になります。しかしこの状態では直接ミトコンドリアの膜を通過できません。

その為、脂肪酸アシルCoAはカルニチンアシルトランスフェラーゼIというミトコンドリアの外膜に存在する酵素の力を借りて、カルニチンと結合し、脂肪酸アシルカルニチンとなります。この状態でミトコンドリア内部まで脂肪酸を運びます。ミトコンドリア内部で、カルニチンはまた酵素の力を借りて、脂肪酸から離れミトコンドリア外部へと戻っていきます。

カルニチンは体内で作ることも出来るが量は少ない

カルニチンは体内で作ることが出来ます。アミノ酸であるリジンとメチオニンが元になり、複数の工程を経て合成されます。合成にはビタミンC、ビタミンB6、鉄、ナイアシンが必要になるとされています。しかし、カルニチンの生産量は比較的少なく、多くは食事由来のカルニチンで必要量を賄っているとされています。カルニチンは筋肉細胞に存在しますので、赤肉に多く、特に仔羊肉、牛肉に含まれています。

エンジンにガソリンを届けることができない

肉食の機会が少ないと、体内合成の量が少ないことも相まってカルニチンが不足しがちになる可能性もあります。またカルニチン合成に必要な栄養素の欠乏も間接的にカルニチン不足を引き起こします。

一部の脂肪はカルニチンの運搬無しにミトコンドリアに入れる場合もありますが、長鎖脂肪酸の場合はカルニチンが無ければミトコンドリアに運ぶことができません。

私たちが摂取する油脂の多く、例えばベニバナ油に含まれるリノール酸やオリーブ油に含まれるオレイン酸などは長鎖脂肪酸となるのでカルニチンの働きがないとエネルギーに変えることが難しくなり、カルニチン不足は「エンジンにガソリンを届けることができない」といったような事態を引き起こすことになる可能性があります。

カルニチンを多くとったら痩せるのか?

カルニチン無しでは脂肪をエネルギーに変える代謝に不具合が出てしまうので、なくてはならない物質だと言えますが、多く摂るとそれだけミトコンドリアでの脂肪酸の代謝が増えるかどうかは諸説あり、完全には分かっていません。少なくとも不足すると脂肪燃焼が滞る=痩せないという図式は考えられますので、不足しないように気をつけることは重要だといえます。

サプリメントとして摂る場合は「補う」ことを目的に自分の食事状態や運動傾向などから鑑みるといいでしょう。また一部ではカルニチンは動脈硬化の原因となり得るという説もあり、また未知の健康被害がある可能性も否定できないので、ダイエット目的での摂りすぎには注意しましょう。