2013年9月05日AM11時02分更新

雷発生の仕組み


雷発生の仕組み

轟音とまばゆい閃光を伴う雷。私たちが経験する気象現象の中でも、特に激しく規模も大きいものです。雷の発生の仕組みをまとめてみました。

静電気がたまる

雲の内容物は主に水と氷です。雲は成長すると高度が上がっていきます。低い位置では雲は水滴ですが、高度が高くなるにつれ温度が下がるので、水滴は氷柱になり、さらにあられ状になります。上昇気流によって、あられや氷柱は激しくぶつかり合い、摩擦がおきます。そしてだんだんと静電気がたまります。

雲の中で電位差が発生する

氷と水の場合、どちらかというと水の方がイオンになりやすいため、雲の中で水分がある部分は水素イオンや水酸化物イオンが発生します。水素イオンは氷に吸収されやすい性質があるため、氷の部分が正に、水の部分が負に帯電することになります。氷は雲の上の方に多く、水は雲の下の方に多いので、雲の上側が正、雲の下側が負に帯電することになり、電位差が発生します。

地上とも電位差が発生する

こうして発生した電位差は地上に対しての電位差にもなります。雲の下層は負の帯電をしているので、地上(地面)は静電誘導の作用で正の帯電が表面化することになります。電位差が空気の絶縁を凌駕する規模になると、空気中ながら電子が盛んに放出されます。電子は空気中の原子とぶつかり、原子を電離させ陽イオンを発生させます。陽イオンはさらに電子を発生させ、この作用が連鎖的に起きます。これが雷になります。

放電は最初、雲側から、弱めの放電が複数本地上にむけて出ます(夏の雷の場合)。そしてそしてそれを迎えるような形で、地上からも放電が発生します。この放電が結合すると稲妻の通り道=放電路ができることになり、大規模な主放電が起きます。この主放電が一般的には稲妻として認識されています。

雷鳴の仕組み

雷には轟音が付き物ですが、これは放電の莫大なエネルギーで空気が熱せられる為に起こります。主放電の周辺では空気が瞬間的に数万度まで温度があがり、急激に膨張します。膨張速度が音速を越えると衝撃波が発生し轟音となって轟くことになります。

雷の多い地域

栃木、群馬、茨城、埼玉など北関東は夏に雷が多いことで有名です。特に宇都宮市は雷発日が多くなっています。また日本海側は冬の雷が多い地域です。冬の雷は雲の発達要因が夏と異なることもあり、放電は下側ではなく、上側つまり地上側から雲に向かっての放電が起こります。

夏の雷に比べて何百倍もの規模になる場合もあり、激しい雷として有名です。石川県金沢市は雷発生日が年間40日(ほとんどは冬)を越え、日本で一番雷が多い地域となってます。逆に北海道では雷が少なく、釧路、帯広では年間4日程度となっており、雷がもっとも少ない地域となっています。

なぜ稲妻と言うのか

ちなみに雷では閃光の事を稲妻と言います。稲の実が成るころに雷が多く、雷によって稲が実ると信じられていたため、雷は稲の配偶者、稲の妻、稲妻となったということです。