2013年11月25日PM1時26分更新

大型特殊免許の教習・検定のポイント


大型特殊

大型特殊免許の教習時間

大型特殊免許の教習時間は何も免許がない場合、学科10時間、実技12時間です。普通自動車免許(大型・中型免許も含む)を持っていると学科は免除、実技は6時間です。普通二輪免許・大型二輪免許だけを持っている場合は学科免除、実技10時間です。おそらく大型特殊から免許を取り始める人は稀で、多くの人が普通免許取得済みだと思われるので、実技のみの6時間教習になるとおもいます。

一応第一段階が3時間、第二段階が3時間となっていますが、教習時間が短い為、普通自動車教習の時のように段階を意識することはほとんどないと思います。1日に2時間までしか教習を受けることができないのは他の免許区分と変わりありません。その為、技能検定免除の教習所では教習に3日以上かかり、教習所での検定日が別途あるので、教習修了するまで最低4日掛かることになります。(免許交付は別途運転免許試験場で行う必要がある)

教習に使用される車両

ホイールローダー

大型特殊免許の教習では通常ホイールローダーが使用されるようです。最近ではオートマチック(AT)車が主流でマニュアル(MT)車は稀です。その為クラッチ操作をする必要はなく、AT車しか乗ったことがない人でも操作自体は出来ると思います。ただしシフトはマニュアルシフトです。

普通自動車との違い

ハンドルは大きく、ノブが一個ないし二個ついています。ハンドル操作はこのノブを左手で持って行います。これは右手でアームなどを操作していても、片手でハンドルを回せるようになっているのです。右手はあくまでハンドルに添えるだけで、ハンドルは左手で操作すると思ってください。右手側にはアームの操作レバーがあります。

ブレーキは右左両方にペダルがありますが、通常使うのは左だけです。自動車では右足でアクセルとブレーキを操作しますが、ホイールローダーでは左足でブレーキ、右足でアクセルを操作することになります。

ハンドル左側にシフトレバーがあり、奥側で前進、手前側に引くと後進に切り替え、真ん中でニュートラルになります。シフトチェンジはシフトレバーをひねることで操作します。

中折れ式

車両中央が折れ、操舵する方式

多くのホイールローダーは「中折れ式」が採用されています。車両の真ん中が折れることで曲がっていくという操舵感覚は若干独特ですが、この操舵方式は内輪差がなく、前輪の通った場所を必ず後輪が通ります。思ったほど困難ではありません。前輪が通っている場所がきちんとしていれば、脱輪したりすることはありませんので慣れてくると逆に操縦しやすいとも言えます。

教習・検定のポイント

アームの操作

ホイールローダーが教習車両の場合、走行前、走行後にはアームの上げ下げとバケットを引く・倒す操作があります。操縦席右側にあるレバー(通常は4方向動かせる一本のレバーで前後でアームの上げ下げ、左右でバケットを引く・倒すの操作をする)で操作する事になりますが操作自体は全く難しくありません。

しかしアーム・バケットが高すぎたり低すぎたり、引いてなかったり(走行時)倒してなかったり(停車時)すると検定時では減点になりますので、操縦席から見えるアーム等で高さの見当(走行時では通常地面から40cm程度の高さでバケットが引かれている必要があるとされている)を覚えておく必要があります。普通自動車を走らせる時には無い操作なのでうっかり忘れてしまいかねません。

エンジンを掛けた直後とエンジンを切る前にはアーム操作があることを忘れずに、操作を的確に行えるようにしましょう。

2速発進

ホイールローダーでは通常2速で発進します。(1速は主に作業時に使用します)走行時は3速に切り替えます。一時停止したら2速に戻す必要があります。信号や一時停止など2速に戻す必要のある場所は結構あります。戻し忘れるとトルクが無く発進しにくいので気が付くと思いますが、マニュアルシフトはAT車に乗りなれていると忘れやすい点です。操作レバーの切り替えミスは発進のもたつきになり、検定時に減点対象になりかねませんので停止時2速の切り替えは必ず行えるようにしましょう。

方向転換

座席が高い

ホイールローダーの座席は高く後方は確認しにくい

大型特殊教習で一番難しく、ヤマになるのは「方向転換」です。コースの決められた空間にバックで進入し、反対方向に前進で出ていく実技です。車両感覚に慣れるまでは結構難しいですが、バック時にサイドミラーで確認しつつ、適切な位置から縁石に沿ってハンドルを切っていくタイミング、前進時に一杯にハンドルを切っておくコツなどに慣れてくると簡単にできるようになると思います。確認や方向指示器の操作も加わりますので、一連の流れを頭でしっかりと把握していることが重要です。

加速

タイヤ

サスペンションは無くかなり揺れる

実技には「加速」という項目があります。「加速」ではコース内の決められた場所(直線)で25km/h以上を出す必要があります。25km/hというととても遅く感じるかもしれませんが、ホイールローダーにはサスペンションがなく、とても車体が揺れます。その為、路面の状態にも依りますが、15km/hくらいの低速でもかなり体が揺らされるのでハンドルを保つのが難しい場合があります。

教習所の短い直線で25km/hを出すには標識時点からアクセルをほぼベタ踏みするような感じになると思います。20km/h以上になると相当車両が上下に揺らされるのでハンドル操作を誤りコースを逸脱してしまうのではないかという恐怖感があるかもしれません。揺れはしますが、あまりハンドルを固く持たず体の力を抜いておくのがコツです。メーターを確認しながら、25km/h以上30km/h未満(30km/h以上でると速度超過で減点・検定中止の可能性があります)までスピードが出たのを確認したらアクセルを緩める感じでよいと思います。

その他の注意点

その他、信号、踏切、見通しの悪い交差点などのポイントはありますが、それらは普通自動車免許の教習と何ら変わりがありません。大型特殊だからと言って特別なことはなく、交通ルールに則って走行すれば大丈夫です。そのほかの注意点としては、バケットの先端部分が車両の先端ということになるので、一時停止等ではバケットが停止線からはみ出すと一時停止無視となって場合においては検定修了となりかねませんので気を付けましょう。

検定コースは覚える必要がある?

多くの教習所では検定員が検定コースを案内してくれますので、完全にコースを暗記する必要はありません。ただし確認やすべき項目について教えてくれるわけではなく、あくまでも道順を教えてくれるだけですので、コースのポイントは頭に入れておいたほうがいいでしょう。

操縦席

またコースがわからなくなった場合や聞き取れなかった場合、検定員にコースを聞くことは禁止事項ではないので聞いてしまうのもありです。コースを間違えた場合でも間違えたこと自体は減点対象とはなりませんので、検定コースに戻れるようにしましょう。しかし検定コースに戻る途中にある一時停止や赤信号での停止、道路状況に合わせた運転・確認の履行、方向指示器の的確な操作等の必要があり、行われないと減点・検定中止になる可能性もあります。

教習時間は足りるか?

6時間の実技教習では足りないように感じるかもしれませんが、大型特殊免許を取ろうとする多くの人は普通自動車免許を持っておりそれなりに車に乗っているだろうと思います。勘のいい人なら最初の1時間で車両感覚・操舵感を掴めると思います。普通の人でも4時間くらい乗るとかなり慣れてくると思いますので6時間の教習で十分ではないかと思われます。ただ普通自動車免許を持っていてもペーパードライバーであるなど、普段車に乗っていない人は苦労するかもしれません。

大型特殊免許だけでは作業できない

多くの人が誤解しているかもしれませんが、大型特殊免許は作業に使える免許ではありません。大型特殊免許はあくまでも「公道」を走行する為に国家公安委員会から交付される免許です。大型特殊車両での作業には厚生労働省に認可された登録教習機関で行われる運転技能講習(学科と実技がありどちらにも試験がある)を修了しなければなりません。

運転技能講習には複数の種類があり、作業や使う車両によって受ける講習が異なります。運転技能講習で一般的なのは車両系建設機械(整地)で、ホイールローダーやバックホー(いわゆるユンボ)、パワーショベル、ブルドーザー、グレーダーなどで作業できる資格(免許証ではなく講習修了証が講習を受けた教習所から発行される)が認められます。運転技能講習は労働衛生法に定められたもので、この講習を修了していないのに作業をすると(作業場所の如何を問わず)法律違反となりますので注意してください。

※教習内容や検定やその他の内容に関して、当記事に記載している内容は間違っていたり、内容が古くなっている可能性があります。教習所で指示・説明された内容で教習・検定に臨むようにしてください。または関係機関からの正しい情報を取得してください。当記事はあくまでも教習の雰囲気や状況を題材にしており、当記事を参考にして検定不合格等のどのような不利益を被った場合でも当方では責任は負いかねますのでご了承ください。