2013年12月23日PM3時24分更新

よくむせる人は誤嚥性肺炎に注意!誤嚥の恐ろしさについて


誤嚥について

誤嚥とは唾液や食べ物、飲み物が気管に入ってしまう状態を指します。よく唾液が気管に入りむせて激し咳き込むことがありますが、その状態だと言えばイメージしてもらいやすいかと思います。この誤嚥、実は意外と恐ろしい症状なのです。

誤嚥は神経異常・脳梗塞のサイン?

最近むせることが多いなと思っている人がいたら少し注意が必要です。嚥下(飲み込むこと)の能力低下、神経異常が考えられます。誤嚥は何らかの原因で神経伝達物質の欠乏があり、嚥下反射、咳反射の機能低下を起こしている状態であるとされます。

脳内には運動調節やホルモン調節に深く関わるドーパミンという神経伝達物質があります。このドーパミンが少なくなると、痛覚の伝達物質であるサブスタンスPの放出が低下します。つまり誤嚥して咳をして吐き出さなければならない状態=痛みの刺激に対して、サブスタンスPの放出が少なくなるのです。嚥下反応や咳反応は迷走神経が担っていますが、サブスタンスP放出を引き金として各種反応を起こすので、放出が低下すると反射も低下してしまうのです。

その為、誤嚥の原因としてはドーパミンが低下する脳梗塞、脳卒中、麻痺などが挙げられます。また、筋力の衰えや老化による機能低下も十分に考えられます。麻痺症状などが表れない微細な脳梗塞などもあり、誤嚥の原因に気が付かない場合もあります。以下のような自覚があるなら嚥下障害が強く疑われます。

      ・物を飲み込むのに苦労する
      ・飲み込み時に痛みがある
      ・うまく飲めずにこぼしたり、口に残ったりする
      ・よだれがでたり、口が渇く
      ・飲み込んだ後に声が変わる
      ・食べている最中にむせたり咳き込んだりする
      ・胃液が逆流し、吐いたりする

これらのような自覚症状を感じていたら医師の診断を仰ぐといいでしょう。

恐ろしい誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎は高齢者に多く、医療の発達した現在でも死亡例が多い病気とされています。誤嚥により、異物や細菌やウイルスなどが肺に侵入し、それが元で肺炎にかかる状態を誤嚥性肺炎と呼びます。抗生物質で肺炎自体は治療出来ても、誤嚥そのものの根本治療に至らない場合が多い為、再発性が高く、治療過程で耐性菌が生まれてしまい抗生物質が効きにくくなり治療が困難になると言われています。その為再発ごとに重症化する可能性があり、死亡に至ってしまうケースもあります。

誤嚥や誤嚥性肺炎の予防

ドーパミンを増やす薬として脳梗塞後遺症治療に使われるアマンタジンや抗血小板作用を持つ脳梗塞予防薬が誤嚥予防に有効だとされています。また高血圧の降圧剤の種類であるACE阻害薬も有効である可能性が示唆されています。これはACE阻害薬が咳反射を活発にする作用がある為です。

普段の気遣いとしては、歯磨きをして口の中の雑菌を減らし誤嚥感染のリスクを下げる、食後一定時間座ることで胃液逆流を防ぐ歯茎のマッサージで嚥下反射を改善させるなどが挙げられます。(一般社団法人日本呼吸器学会のホームページより)

誤嚥が多くなったと感じる場合は出来るだけ病院で検査することをお勧めします。根本的な改善治療で誤嚥自体を抑えることも出来る可能性があります。

まとめ

筆者の家族親戚(父方)は誤嚥をする人が多く、若干遺伝の要素もあるのではと思っています。誤嚥自体もむせて激しく咳き込み辛いものですから、出来るだけ原因が判り改善できるといいですね。特に高齢者がいる家庭では、周りの人が誤嚥に気が付いてあげる必要があります。重症化してしまわないように注意してあげましょう。