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2013年12月16日PM9時18分更新

「暈(かさ)が掛かると雨になる」太陽の周りに輪が現れる気象現象


暈

太陽の周りにできる輪「暈(かさ)」

太陽の周りを取り囲むように輪が出来ることあります。この輪の事を「暈(かさ)」と言います。暈が出現する理屈は虹の仕組みに似ています。虹は太陽の光が空中の水滴で拡散され光の色の成分が分散され見える現象ですが、暈の場合は空中の氷晶によって太陽光や月光が回折・散乱され現れる気象現象です。太陽の場合は「日暈(にちうん・ひがさ)」と言い、月の場合は「月暈(げつうん・つきがさ)」と呼ぶことがあります。

巻雲や巻層雲が出ていたら暈がかかるかも

暈は巻雲や巻層雲が発生しているときに起こりやすい気象現象です。暈が出来るには光を回折・散乱させるものが必要ですが、巻雲や巻層雲は一般的に六角柱状の氷晶を多く含みます。この氷晶がプリズムの働きをするために光の回折・散乱が起こるのです。積乱雲等の発達した雲にも氷晶は存在しますが、多くは成長し氷粒となっておりプリズムの役目を果たさなくなります。

内暈と外暈

暈で多く見られるのは内暈(ないうん・うちがさ)です。プリズムの役目を果たす氷晶の側面から光が入り、別な側面に抜ける場合に内暈となります。この時氷晶の向きはバラバラになっています。内暈は半径約22°の円を描くことになります。

内暈

巻雲上にできた典型的な内暈。太陽を中心に半径約22°の円を描く

暈には外暈(がいうん・そとがさ)もあります。プリズムの役目を果たす氷晶の底面から光が入り側面に光が抜ける場合、外暈となります。この場合は半径46°の円を描くことになります。外暈は非常に薄い暈であると同時に発生条件が整いにくく、見られるのは稀です。

暈には色がついている

原理的には虹と似ている為、暈には内側が赤く、外側に行くにつれて黄色、緑、青、紫と色が付きますが、は虹ほど濃い色にはならず、辛うじて赤っぽい色が見えるくらいのことが多いようです。

暈のアップ

暈のアップ。矢印付近に色がついているのが判る(画像のコントラストを上げています)

これは暈を発生させる空中の氷柱の向きがバラバラで光が散乱してしまい、分光した光がまた重なって色が薄まってしまう為です。赤の光は角度の条件でほかの色と混ざりにくいので暈では赤が見えやすくなるのです。

暈が出来ると雨が降る

温暖前線と雲

低気圧の温暖前線が近づくと暈の出現の条件となる巻雲や巻層雲などの雲ができます。巻雲や巻層雲は前線の前方1000kmくらいに現れる雲です。その為これらの雲が現れるということは1~2日くらいに前線が訪れるという目安になります。前線の直下では雨が降ることになりますから「暈が出来ると雨が降る」と言われるのです。