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2014年1月14日PM10時14分更新

本当はとても恐ろしい病気「睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは」


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最近よく聞くことのある睡眠時無呼吸症候群(SAS)。実は死亡リスクさえあるとても怖い病気だと知っていましたか?今回の記事では睡眠時無呼吸症候群について基本的な事をまとめてみました。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは睡眠中に

  • 呼吸が10秒以上止まる
  • 呼吸回数が減ったり、呼吸が浅くなったりして10秒以上の間、換気量が50%以下になる
  • 無呼吸や低呼吸を繰り返す

といったような症状がでる病気です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の分類

SASは3つに分類されます。

  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群  何らかの原因で上気道が狭くなったり、閉塞して起こる場合
  • 中枢性睡眠時無呼吸症候群  中枢神経に異常や障害があり、呼吸運動が消失してしまう場合
  • 混合性睡眠時無呼吸症候群  上記双方の理由が重なっている場合

睡眠時無呼吸症候群のほとんどは閉塞性であり、中枢性は少ないとされています。

睡眠時無呼吸症候群によって起きる症状

  • 昼間の耐えがたい眠気(無意識に睡眠してしまうほど)
  • 中途覚醒、不眠
  • 起床時の強い頭痛
  • 大きいいびき
  • 勃起不全・生理不順
  • 脳卒中・脳梗塞
  • 高血圧
  • 頻尿

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の本当の怖さ

耐えがたい眠気

昼間にかなり強い眠気に襲われます。通常眠気は少しストレッチをしたり、人と話したりすると解消できる場合が多いですが、SASに端を発する眠気は何をしてもほとんど解消することが出来ない(実際に眠ってしまわない限り)強いものとなり、気が付くと眠ってしまっているほどです。何らかの運転業務や操作業務に従事している場合に眠気がでると、大きな事故に繋がる場合があります。

2012年関越自動車道(群馬県藤岡市)で起きた高速ツアーバスの衝突事故では7人が死亡、38名が重軽傷という惨事となりました。事故後、このバスの運転手はSASの症状が確認され、事故時には突発的な睡眠が起きていた可能性があると言われています(2013年現在係争中)。その他にもSASが原因とみられる事故は年々増えていると言われています。

運転中の眠気の発生はSAS非罹患者に比べ4倍となり、居眠り運転は5倍になるという調査結果も出ています。つまりSAS症状がある状態で運転業務に従事すると高確率で事故を起こすということなのです。

脳卒中のリスク

SASは単独で虚血性脳梗塞のリスクとなりえます。無呼吸状態が長く続くと、本来必要な酸素を供給できなくなってしまいます。細胞は常に酸素の供給を受け、二酸化炭素の排出をしなければ生きていく事ができません。呼吸が止まると細胞にダメージを与える場合があるのです。

呼吸が止まり酸素が足りなくなってくると、体は少ない酸素を出来るだけ供給しようと心拍数・血圧を上げます。酸素飽和度が10%低下すると13%も血圧が上がると言われています。

酸素欠乏による細胞のダメージ、また高血圧が原因による突発的な血栓閉塞などが脳の血管でも起こりえます。これらはいわゆる脳卒中・脳梗塞となります。場合によっては即死するケースもあるとされています。

またSASが原因、もしくは伴った脳卒中・脳梗塞の場合、脳卒中・脳梗塞罹患後の回復においても遅くなるという調査結果が出ています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の発見・気づき

SASは本人よりも家族や身近にいる人が気づくことが多いと言われます。寝ている本人は自分が無呼吸であるかがわからず、配偶者などが気が付くことになるためです。起床時ののどの渇き、頭痛、動悸、心拍数の上昇は自分でも感じることのできる自覚症状です。

指摘される事柄

  • いびきが大きいと指摘される
  • いきなり大きな破裂音のようないびきをすると言われる
  • 寝息が一定期間聞こえない
  • 苦しそうに見える

自覚症状

  • 起床時ののどの渇きや頭痛
  • 起床時の心拍数の上昇感
  • 息切れや苦しい感じ
  • よく眠れていない感じ
  • 目覚めが悪い
  • 強い眠気
  • 集中力の欠如

上記のようなことがあれば病院での検査をすることをお勧めします。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療

SASは舌がのどに落ち込むことで上気道が閉塞されると言われています。治療ではこの閉塞の原因根絶かコントロールを行います。

減量療法

SASの原因となるのは多くの場合、肥満であると言われています。肥満になると気道が脂肪で狭くなるために、物理的に呼吸がしにくくなるとされます。肥満な人は肥満を解消することで無呼吸を解消できる可能性が高いとされています。その人の肥満度合に合わせた食事指導、運動指導での治療が行われます。

持続陽圧呼吸療法(CPAP)とマウスピース療法

症状がある程度重度の場合、CPAPと呼ばれる装置で治療を行います。この装置は加圧された空気を鼻マスクから送り込み、気道を拡張する事で閉塞を防ぎます。根本的に治療できる方法ではなく、あくまで無呼吸の弊害をコントロールし除去する為の処置となります。その為、他の治療と組み合わされての施術となります。

この治療方法では顔にマスクを装着して眠らなければならない為、慣れが必要だと言われます。またどうしても馴染めない人も少数ながらいるようです。現在ではCPAPはかなり小型化されており、外泊時などには持ち歩ける大きさになっています。

また比較的軽症の場合やのどやあごの形状が原因となっている場合は、マウスピースを使って下あごを前進させた状態で固定して、気道閉塞を防ぐ方法もあります。

まとめ

SASは生活習慣に大きく関わる病気です。肥満は万病のもとと言いますが、SASにおいても肥満の解消が非常に有効です。発見が遅れるとさまざまな疾病リスクが上昇しますので、気になる場合は早めに検査を受け、状態をコントロールすることが重要です。