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2014年1月14日PM7時50分更新

バランス崩れてない?心と体にとても重要なセロトニン


セロトニンとは

セロトニンは重要なホルモン

セロトニンは人体において重要な役割を果たしています。生体リズム、神経の内分泌、睡眠と体温調節、消化器系制御、気分感情、睡眠と覚醒の周期、心臓血管制御、痛み、食欲の制御、性欲等、非常に多彩な役割を持っています。何かの理由でセロトニンの分泌バランスが崩れると、多様な症状が出てしまうのもそのためです。

ドーパミンやノルアドレナリンといった興奮をつかさどる物質をコントロールし、精神を鎮める役割がある為に「幸せホルモン」という呼ばれ方をする場合があります。

睡眠・覚醒とセロトニン

セロトニンが関与する役割の中で基本的なものが睡眠と覚醒です。体内には時計のように一日を計測する機能があり、それにはセロトニン神経が関係しています。セロトニン神経はおよそ23時間から24時間周期で生体リズムを制御しています。周期的に睡眠と覚醒を続けられるのもセロトニンのおかげなのです。

まず起きているときには、セロトニン神経において3秒から5秒間隔くらいでセロトニンの分泌をおこない、覚醒状態を持続させます。覚醒が一定期間続くと分泌が弱まります。その分泌の弱まりを合図に今度は眠りのホルモンであるメラトニンが分泌されることで、眠くなり睡眠へと向かいます。

メラトニンはセロトニンをもとに生まれるホルモンで、一日の流れを司る「概日リズム」(サーカディアンリズム)を機能させる重要な役割を持っています。その為、セロトニン不足はメラトニン不足を招き、不眠を起こします。

セロトニンやメラトニンの分泌には光刺激、特に太陽光が関係していると言われています。朝日を浴びることで生体リズムが微調整され、正しい生体リズムで一日を過ごせるようになると言われています。その為、明暗差の無い暮らし(太陽を浴びない室内だけの暮らし)や昼夜逆転の生活をしてるとセロトニンやメラトニンが作り出す生体リズム制御も乱れてしまい、不眠などの影響が出始めると言われています。

腸とセロトニンの関係性

小腸にはセロトニンを作り出すクロム親和性細胞があるので、体内のセロトニンの90%は腸内に存在しています。セロトニンは脳や脊髄などの中枢神系には1%~2%ほどしか存在していません。その為、「腸は第二の脳」と言われるほど、脳と腸は密接に関係しています。一説には腸内環境が悪化するとセロトニン生産量が低下し、バランスが崩れ、うつ病などの症状がでる可能性があると言われています。

また過敏性腸症候群(IBS)はストレスとセロトニンバランスが大きく関係していると言われています。IBSは体内外からストレスを受けた場合、腸にあるセロトニン受容体がセロトニンを受けることで、敏感にぜん動が起きてしまい、下痢や腹痛が起きる症状です。IBSも一種のストレス症状であり、セロトニンバランスを改善することで治療できるとされています。

うつ病とセロトニン

何らかの影響でセロトニン分泌が少なるなると、ドーパミンやノルアドレナリンなどの働きが抑制されにくくなるため、不安や恐怖を強く感じてしまう場合があります。この状態が広義の意味でのうつ病となります。セロトニン分泌は強いストレスなどで乱れてしまいます。セロトニンはさまざまな役割を持っている為、分泌が少なくなりバランスが崩れるといろいろな精神的、肉体的な症状が出ます。

一般的にうつ病は心の病ですが、頭痛や体の痛み、じんましん、体の腫れ、肩凝り、異常発汗、動悸など体の症状も多くでます。これらの症状もセロトニンの分泌不足から体のバランスが乱れる為だと言われています。うつ病の治療薬はセロトニンをターゲットにしたものが多数あります。セロトニンが精神安寧に効果があると言われるのはこうした側面があるからかもしれません。

多く分泌出来ればいいという訳ではない

昨今セロトニンは「幸せホルモン」と呼び分泌を促すような話題もありますが、セロトニンがしっかり働くにはあくまでも他の物質との連携やバランスが問題となります。

もしセロトニンが必要以上に多く分泌されてしまえば、それはセロトニン症候群となります。症状としては頭痛、吐き気などがあり、体温上昇、血圧上昇、異常な発汗、緊張感の持続、心拍数の増加も見られるようになります。また精神症状である、混乱、錯乱、異常興奮、こん睡などが現れる場合もあります。最悪の場合死亡するケースもあるとされます。

セロトニンの量が増えれば、幸せな気分になれたり、体の調子がよくなったりする訳ではありません。セロトニンの機能をしっかりさせたい場合は規則正しい生活をし、よく睡眠をとり、栄養のある食事を摂ることが何よりも一番です。

セロトニンの機能を高める習慣

  • 朝日を浴びること(午前中の太陽光であること。夕日では意味がありません)
  • 規則正しい時間で起床・睡眠すること
  • 必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルが十分に摂れる食事をすること
  • 刺激の強い食べ物や喫煙はなるべく控えること
  • 深酒は避けること
  • ストレス発散をすること
  • リズム性のある運動(ウォーキング、ジョギング、縄跳びなど)を適度に行うこと

ちなみにセロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから作られるホルモンですので、通常はタンパク質を多く含む食材を取ることで補うことができます。トリプトファンは特に、肉、魚、豆類、卵、ひまわりの種、ゴマ、木の実やナッツ、豆乳、乳製品に多く、果物ではバナナやマンゴーに多いとされます。

まとめ

さまざまな機能のあるセロトニン。現代人の生活ではセロトニンバランスが崩れやすいと言われています。確かにストレスフルな現代人にとってセロトニンバランスを保つことは難しいことかもしれません。ただ、精神と肉体のバランスに非常に重要なホルモンですので、この機会に生活習慣を見直し、セロトニンバランスを整えてみてはいかがでしょうか?