2013年7月17日AM11時32分更新

猫をFLUTD(下部尿路疾患)にさせないために知っておくべき事


猫の泌尿器疾患の大半はFLUTD(Feline Lower Urinary Tract Disease)下部尿路疾患と総称されます。かつてはFUSとも言われていました。猫がかかりやすい膀胱炎。またそれが引き金ともなって起こる尿路結石。猫は泌尿器の病気にかかりやすい事で有名です。猫を飼う上で飼い主が知っておくべきことをまとめたいと思います。

猫は腎臓の耐久性が弱い

猫も人間と同じように腎臓で尿を作っています。腎臓にはネフロン(腎単位)という機能集合単体がたくさんあり、血液がネフロンを通過することで、尿を作ります。人には左右の腎臓にネフロンが150万~200万程度あります。犬でも70万~80万程度。それに比べて猫は40万程度しかありません。

ネフロンの数

体の大きさなどにも関係することですが、絶対数として猫はネフロンが少ないのです。ネフロンの中でも重要な糸球体は再生成能力がなく、一度壊れてしまうと二度と機能しなくなります。猫は元々ネフロン(糸球体)の絶対数が少ないですので、腎臓の耐久力が低いと言わざるをえません。猫に腎不全が多いのもこういった理由があるためだと言われています。

猫の尿は濃い

猫の直系の祖先は砂漠で生息していたことで、「水の少ないところでの生活」の習性を今の猫も受け継いでいます。砂漠という容易に水を得ることができない環境において、体液の確保は生存に関わる重要事項なのです。その為、猫は余分な水分を排出しないように尿のろ過が効率的になっています。結果的に水分が少ない濃い尿となります。

通常であれば猫の尿は酸性です。酸性では尿に含まれる結石の原因となるミネラル分は溶けており、結石にはなりません。しかし栄養が偏ったり、何らかの疾病をして尿がアルカリ性に傾いた場合、ミネラル分が結晶化してしまいます。尿成分の濃縮が高いことも原因となって容易に結石が成長してしまう状態になります。

結石

猫の結石の9割はマグネシウム・アンモニア・リン酸塩が原因と言われています。マグネシウムが多い餌だと結石になりやすいと言われています。餌についてはFLUTD予防について明記のある製品が好ましいと思います。(マグネシウムの含有量が少ない餌がFLUTD予防につながります)

オス猫の尿路結石に注意

猫に尿路結石が多いのは尿道の形状も原因の一つと言われています。猫では圧倒的にオスの尿路結石結石が多いです。メスでは膀胱から直線的に、なおかつ比較的太い尿道を持っているのに対して、オスは膀胱から尿道が一度カーブする形で、外に行くほど細い尿道となっています。

猫の尿道

これは発情期などに行う「スプレー」が行いやすい為です。出口が狭くなっている事で尿に圧力をかけることができるので勢いよく「スプレー」できます。しかしそのような形状の為に、結石の芯が滞留しやすく尿路結石が大きく育ちやすいのです。

猫の泌尿器の事情を知ってあげればFLUTDの予防も出来ます。特に結石の痛みはすさまじいものですから、しっかり知識を身につけて飼い猫を守ってあげましょう。