2013年8月20日PM7時21分更新

都市ガスが僕達の家に送られてくるまで


ガス供給の仕組み

料理やお風呂にでお世話になっているガス。水、電気とともに主要ライフラインの一つとされています。都市ガスが一般家庭に送られてくるまでの道のりをまとめてみました。

天然ガスを輸入している

日本の多くの都市ガスは原料を天然ガスの輸入で賄っています。東南アジア(インドネシア、マレーシア)やオーストラリアなどから輸入しています。天然ガス田では地底(海底の場合もある)にある天然ガスが密閉されている地層にボーリング等で到達し採取しています。

天然ガスは液化されLNGタンカーで海送されてくる

LNGタンカー

日本に輸入される天然ガスは採取現地等で極低温(-160度程度)に冷やされ液化されます。気体であるガスは液化すると1/500~1/600くらいまで体積が小さくなります。この状態でLNGタンカーに積載され運ばれます。LNGはliquefied natural gasの略で液化天然ガス専用タンカーという意味です。LNGタンカーは非常に大きく、一度にたくさんの液化天然ガスを運ぶ事ができます。

LNG基地に一時保管され、再度気体ガスにする

LNGタンカーは、日本の各地にあるLNG基地に液化天然ガスを運び込みます。LNG基地には非常に大きなタンクがあり、液化天然ガスは一旦このタンクで貯蔵されます。そして必要に応じて主に海水の熱などを用いて再び気体化されます。都市ガス工場では気体化されたガスに匂いをつけたり、熱量調整などを行います。

都市ガス工場から圧力を掛ける事で供給

都市ガス工場から送られるガスには強い圧力が掛けられます。圧力がかかっていることでガス管を行き渡ることができます。工場など大量にガスを消費する場所には圧力が強い状態で供給したいのですが、一般家庭などでは強すぎる圧力は危険にも繋がる為、ガバナ(整圧器)という装置がガス管の経路に取り付けられており、段階的に圧力の調整(普通は圧力を下げていく)を行っています。

保守は24時間体制 高密度の安全性対策

ガス供給は都市ガス供給事業者によって24時間監視、調整されています。遠隔操作で供給量や圧力を調整したりして安全に供給が行われるようにしています。異常がある場合などは実際に現地に人材を送ったりして保守に努めています。東京ガスでは供給エリアに4000ものガバナ(地域ガバナ)が設置されているとの事です。多くの場合、ガバナは自動もしくは遠隔操作でコントロールが可能です。災害時などではガバナによる地域のガス供給の遮断なども行われます。日本は地震が多いですが、震災から多くのことを学びさまざまな安全対策が施されています。

ガスタンクの役目

需要に対応するための供給量調整などを円滑行う為や、圧力調整などの為にに域に設置してある球形のガスタンクを一時保存所として利用したりもされます。ガスタンクはガスに掛かっている高い圧力を構造的に効率よく分散できるので球形をしている事が多いです。

ガスタンク

またガスで充満しているため、酸素が入り込まない限り燃えるたり爆発したりしないようになっています。異常に内圧が上がったりした場合の圧力逃し弁や、万一火が付いた場合に上方向に炎や爆圧が抜けるように設計されているなど二重三重の安全対策が施されています。街中に存在できるのもそういった安全性の担保があるためです。

一般家庭に届く

こうして段階的にガバナを通ってきたガスは圧力が安全なレベルまで下げられ、一般家庭につながるガス管に至ります。一般家庭では家内部に導入されるガス管の前にガスメーターが取り付けられており、メーターを通過したガス量をカウントしてます。また一般家庭ガスメーターは地震など災害時やガス漏洩などの異常時にはそれを察知し、戸単位でのガス供給を自動遮断できる機能を持っているのが普通です。

コンロを捻るとすぐにガスが出ますが、はるか長い道のりを通って、多くの安全装置や仕組みでガスは供給されています。